

重力の快楽
粘土に可塑性があるように、脳神経にも可塑性がある。ならば、現実にも可塑性があるということだ。そういうことにしている。 (可塑性とは固体に力を加えて弾性限界を越える変形を与えたとき、力を取り去っても歪みがそのまま残る性質。塑性) 現実は粘土のようなものだ。 押せば凹み、引っ張ればちぎれる。 占いも同様だ。未来をリニアなもの(直線的で断定的なもの)として捉えない。 粘土のように可塑性あるものとして自在に創造してゆく。 可塑性と重力には関係があるだろうか。 ロクロをひく時、重力を感じずにはいられない。 重力を無視すると、器としての形状は破綻する。 明確な垂直方向。 重力場における人間の観察可能な物理現象において垂直を無視できない。 これは地球人のテーマであり、原初から通底するトーンだ。 思えば私はオギャーと言った瞬間から重力と共に生きてきた。 割と当たり前だ。 体が重い。誠に不愉快である。 生まれる前にそんな不快は感じなかった。 しかしここは地球だ。感じるしかない。 山に登る。 体が重い。 人々が持つ「もっと上へ」という渇望は重力からの解放を求めてのこ